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2017,07,21
コラム

チームビルディングは古いのか?


あなたは 「一対一」 と 「大人数」どちらが得意ですか?
と聞かれたら、どちらと答えるでしょうか?


では、もう一つ、質問を。


「一対一」と「大人数」では何が違いますか?
と聞かれたら、どう答えるでしょうか?


実は、一対一のリーダーシップと、
チーム全体を動かすリーダーシップとは異なります。


そして、経営者やミドルマネジャーであっても意外とその違いを知らず、
従ってチームやプロジェクトのメンバーが増えても
一対一のアプローチをし続けてしまい、
職場やチームやプロジェクトが活性化しない例が、少なくありません。


リーダーシップ・パイプライン・モデルによれば
一対一ではコミュニケーション力や他者理解力が求められる一方で、
チーム全体になると、一人ずつとしっかりコミュニケーションや理解の
時間をとるには物理的な限界が生じます。


そこで、ビジョンを描いて多くの人を束ねたり、
ミニリーダーを置いて、その人を通じて全体をマネジメントしたり、
一方でミニリーダーは優秀な人材であったりすることが多いので
コーチング等を通じて、主体性を引き出すかかわりが求められたりします。


しばしば、経営者やリーダーが、オーケストラの 「指揮者」に例えられるのは、
一対一の延長線上にはない大人数を束ねる難しさ
表現しているのでしょう。


ところが、人材育成の世界では「チームビルディング」というと
若い人達が屋外で楽しくワイワイやる研修をイメージする方も多く、
チームをリードする難しさと重要性が語られることは少ないのです。


例えば、管理職の研修でも、部下育成=一対一のスキルを扱う会社が多く、
「チーム」が扱われることはあまりありません。


では、実際に、職場やプロジェクトがどれくらいチームとして機能しているか?
あるいは経営会議や部課長同士の会議が、さらには部門を超えたプロジェクトが、
チームとして機能しているか?
という観点で見ると、心もとないことが多いです。


ニュースを見ていても、経営会議がチームとして機能していなくて
会社がぐらぐらしている、という例は少なくありません。


今、チーム観や組織観もどんどんと進化しています。


例えば、一部で話題になっている 「Reinventing Organization」(※未翻訳)
という書籍では、組織観を5つの色で表現しながら、
「主従関係(赤)」「階層ピラミッド(琥珀)」「機械(オレンジ)」
「家族(緑)」「生命体(青緑)」として整理しています。


多くの企業は「機械」としての組織観が強い、というのが著者の見立てで、
「生命体」のような自律分散型のチームや組織の可能性を説いています。


実際に、人間に850億個(!)も存在する細胞が同時に機能できたり、
鳥の群れがぶつからずに同じ方向に飛べたりすることにヒントを得て、
これまでにはないチームや組織の可能性を論じているのです。


筆者は最近、著名な教育変革の取組事例を視察に行きましたが、
その取り組みを推進しているリーダーの方も
「協働=チーム活動こそが、主体性を育てるんです」
という話をされていました。
(詳細はこちら → https://readiness-lab.com/shurui/taidan/post-6.html


職場やプロジェクトにかかわる全ての方に
古くて、実は新しい 「チームビルディングとリーダーシップ」の奥行きを
これからもご紹介していきたいと思います。



Leadership Readiness Lab.

副所長 田中大裕



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